「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」
という諺があるように、まずは敵を知ることが勝負においては非常に大事です。
今回は、TOEIC試験当日の流れや注意点、実際に問題を解く際のコツやポイントについてご紹介いたします。
試験当日の流れ
試験時間は全部で約2時間です。
11:45~12:30 受付
受付時間は厳守して下さい。早過ぎても中に入れませんが、必ず12:30までに受付を済ませましょう。席につくと、解答用紙A面に、名前や結果の発送などの必要事項を記入します。この時間内に、トイレを済ませておくのもポイントです。
12:35~13:00 試験の説明・音テスト
音テストは、リスニングの際にちゃんと聴こえるかどうかを確認する重要なもの。聴き取りづらい場合は、すぐに試験官に報告して下さい。また、この時間から退出できません。持参の問題集やオーディオ機器類も使用ができなくなります。
13:00~15:00 試験開始~試験終了
13:00からリスニング45分、リーディング75分の試験が開始します。試験の開始時刻と終了時刻は、会場によって多少のズレがあります。
15:00~15:15 問題用紙・解答用紙の回収
15:00になると、たとえ終わっていなくても、必ずペンを置きます。試験官が問題用紙と解答用紙を回収し、全ての数が揃うまで部屋を出ることはできません。回収後は、試験の結果発表などについて、簡単な説明があります。
15:15(予定) 解散
※ 詳細は、TOEIC公式サイトのこちらもご覧下さい。
問題を解くコツ・ポイント
Part1 リスニング 写真描写問題
1枚の写真について、短めのナレーションが4つ流れます。4つの中から、その写真について正しい説明がなされているものを選択するという形式。
(A)から順番に聴いていき、その場で正誤を判断。正解の選択肢が出たら、すぐにマークシートを記入します。正誤がすぐに判断できない場合は、正解候補として残しておき、(D)まで聴き、最終判断をくだすというのがポイント。
写真の種類については、ある程度決まったパターンがあります。1人のみの人物写真では、その人物に関する動作や状態について問われやすい、3人以上の人物写真では、複数の人物の動作や状態が問われやすいなどです。
こういったパターン化した写真の知識だけでなく、「能動態か受動態か」「現在形か進行形か完了形か」といった動詞の形にも注目することができれば、確実なスコアアップにつながりますよ!
Part2 リスニング 応答問題
1つの文が流れ、その後、最初の文に応答する3つの文が流れます。その3つの文の中から、応答文としてふさわしいものを選択するという形式。
音声は短いが、TOEIC内で最も引っかけ問題の多いパートとも言われています。しかし、三択問題でパターン化されていることもあり、正しい対策さえ行えば攻略は可能。
選択肢も3つと少なく、文自体も短いので、完璧な聴き取りをめざす受験者も多いですが、ここでポイントなのは、「最初の一語に特に意識を集中させる」ということ。
よく出題される疑問詞やYes-No疑問文、否定疑問文、付加疑問文、平叙文などのパターンを押さえるのがコツです。
Part3 リスニング 会話問題
2人以上による英会話を聞いた後、内容に関する設問に答えるという形式。13の会話に対して3つの設問があるので、全体で39問を解くことになります。
Part3のポイントは、あらかじめ問題用紙に印字された設問と選択肢を、会話音声の前に先読みし内容を予め推測するということ。ここでは、設問文か選択肢のどちらかだけに絞って先読みするのが効果的です。
しかし、スコアを稼ぐために重要なことは、やはり会話の中身を理解するのが一番重要。先読みは、補助的技術なので、まずはリスニングにしっかり集中しましょう!
Part4 リスニング 説明文問題
Part4の英文はリスニングセクション内で最も長いので、苦手意識を抱えている受験者も多いパート。
機内アナウンスやニュースなど30秒ほどの説明文を聞いた後、その内容に関する設問に答える形式。10の説明文に対して3つの設問があるので、全体で30問を解くことになります。
Part4のコツは、ジャンルから内容を推測すること。
Part4に出題されるストーリー展開は、ワンパターンが非常に多く、市販の問題集などで練習すればするほど、オチも自然と読めるようになり、スコアも採りやすくなりますよ!もちろん、Part3同様に、設問の先読みも効果的です。
Part5 リーディング 短文穴埋め問題
文の一部が穴あき状態になっており、その空所にふさわしい語やフレーズを4つの選択肢から選択するという形式。
出題範囲は広く、英文法の基礎知識が全て問われるイメージですが、設問はワンパターンが多め。よく出題される設問を繰り返し練習することにより、英語初心者でも高い正答率を期待できます。
時折推奨される空所の前後のみを読んで解く方法は、高い文法知識が必要な上に、引っかけ問題にはまりやすいという欠点も。多少の時間はかかりますが、やはり、全文を通して解く方法がおすすめです。
Part6 リーディング 長文穴埋め問題
長文に4つの空所があり、文法や意味的に最も適した選択肢を選択する形式。
空所のある文の前後を読み、文脈から判断する問題が16問中10問以上出題されます。特に「文章挿入問題」については、文末や文頭と比較すると、内容が大きく絡んでくる文中の問題が難しいことが多め。
もし時間がかかりそうならば、思い切って捨ててしまうという選択もありますよ!
Part7 リーディング 長文読解問題
長文を読み、その内容に関する2~5つの設問に答えていく形式。設問タイプは、「シングルパッセージ」「ダブルパッセージ」「トリプルパッセージ」の3パターンに分けられます。
Part7は、TOEICの中でも最難関といわれるセクション。そのため、上級者でない限り、ある程度の設問を取捨選択する覚悟が必要。ここでは、速読力・語彙力・集中力・情報処理能力など、さまざまな要素が試されます。
Part7においても、やはり設問の先読みは鉄則。何が問われるのかを知ったうえで、英文を文頭から区切るイメージで、意味を構築しながら理解していくのがコツです。
試験当日の注意点
当日の持ち物は、以下の5点です。
1.受験票
受験番号や試験会場の詳細が記載されており、試験の2週間前ほどに郵送されてきます。受験票が届かない場合は、「受験票の発送・未着」ページで確認しましょう。
2.証明写真
証明写真の裏側に「受験番号」と「名前」を記入し、受験票に貼りつけます。「証明写真の規定と見本」ページで詳細を確認しましょう。
3.本人確認書類(公的なもの)
有効期限内のもので、運転免許証・学生証・社員証・パスポート・個人番号カード・住民基本台帳カードなどが、これに該当します。
4.筆記用具
HBの鉛筆(またはシャープペンシル)と消しゴムは、必須。マークシート形式の試験なので、先の丸まっている鉛筆をおすすめします。ボールペンは、不可です。
5.腕時計
試験中に、時刻のアナウンスはありません。必ず腕時計を持参しましょう。携帯電話・置時計・ストップウォッチ・ウェアラブル端末などを時計として使用することはできません。
その他の注意点としては、携帯やスマホは必ず電源を切り、腕時計のアラーム機能はオフになっているかを確認することです。先にも述べましたが、試験開始前にトイレに行っておき、特に冬場は会場が冷え込む場合がありますので、羽織るものなどを持参するといいですね!
※ その他の注意事項は、こちらをご覧下さい。
まとめ
以上、TOEIC試験当日の流れや注意点、実際に問題を解く際のコツやポイントなどをご紹介しました。
TOEICの試験を成功させるために重要なのは、「英語力」はもちろん、出題傾向や解き方、コツなどを知っておく「試験対策力」、実際の試験で100%以上の実力を発揮する「本番力」です。
そのためには、今回ご紹介したことを頭に入れながら、自分に合った参考書や問題集などで、根気強く反復学習を積み重ねていって下さいね!
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